WOODY 82 ケッチ クルーザーヨットの建造記
いよいよ外板の施工になります。
リバンド*1により最も曲がりやひねりの少ないほぼ中央から1本目は80cmの長さからはじめます。
*1ストリッププランキング工法で大切な張る位置の割り振りを行います。艇の中央が最も長い距離を張りますし、前は早くから水平位置から垂直位置に変わりますので、このリバンドにより、しっかりと張る位置を決めていきます。部材は「ねじれ、ひねり、曲がり」が同居すると言われていて、これを間違うと、張ることも余計な労力が要りますし、艇の強度や性能にも影響します。
80cmから始まるため、当然前も後ろも斜めにキールに取り付けることになります。高度な技術が要求されます。
隙間がおきると接着不良や強度の低下が有りますし、水漏れの原因にもなります。
最初はほぼ水平ですが徐々に角度もついてきますので、1本1本の施工が大切です。キールより3本はステンレスビスの間隔を半分の7cm以下にします。
ビルジ溜りの製作です。
深さは15mmと浅いのですが、これで効果は十分で、今まで丸形のハルはビルジが踊ると思われていたのを、一気に解決しました。
この技術も足立ヨット造船独自の技術で、常に創意と工夫が大切と思っています。
ビルジ溜り用の穴が見えています。
キールとの斜め接合が良くわかる写真です。
この施工をしっかりとしておかないと、後々困ることになります。
かなりハルが進みました。
全体が扇型になっているのが良くわかります。
全長の半分まで到達しています。
15mmのハル厚はとても薄く感じられるのですが、ステンレスビスと接着剤+ダイニール加工で大きな強度となります。
あと少しで最初のダイニール加工が出来る幅まで張り終わりました。
少し判りにくいですがビルジ溜りの部分です。
外板も両側で30本とすでに60cmに成りました。